温泉を用いた調理には、茄でるだけでなく蒸気で蒸す、という方法もある。長崎県雲仙市の雲仙温泉で販売されている温泉たまごは、地獄(泉源)の蒸気で蒸したもので「地獄蒸し」とよばれ、ほかにもさまざまな食材がこの方法で調理されている。大分県九重町の筋湯温泉には、鶏の腹に野菜などを詰めこみ地獄で蒸した料理があり、熊本県小国町の咳の湯温泉でも、鶏の地獄蒸しが名物になっている。鉄輪温泉の湯治宿では、自炊客のために
温泉を用いた調理... の続きを読む
鳴子温泉の「日本こけし館」では、各地のこけしを見ることができ、遠刈田温泉の「みやぎ蔵王こけし館」(蔵王町伝統産業会館)でも宮城県内で作られている五系統のこけしが展示・販売されている。土湯温泉では、毎年春に「こけしまつり」が開催され、古いこけしの供養祭もおこなわれる。残念ながら、温泉地にかぎらず現在土産物として販売されているのは、その土地で産するものを使用せず、別の場所で大量生産され、名前にだけその
鳴子温泉の「日本こけし館」... の続きを読む
セレンゲティ国立公園の東南に隣接する八〇九四平方キロメートルの保護区内は、「世界最大の動物園」とも形容されているほど、野生動物が多いことで知られている。その中心にあるのは、直径一六〜一九キロメートルの巨大なンゴロンゴロークレーター。クロサイは密猟により一〇数頭にまで減少したが、ゾウやカバなどの大型哺乳類、ライオンやジャッカル類などの捕食獣のほか、ヌーなど二万五〇〇〇頭に及ぶ多様な動物たちが依然生息
元気を取り戻したアフリカ自然保護区の至宝... の続きを読む
アンコールには依然危機が存在している。アンコール遺跡には、二〇〇六年度には一○○万人の観光客が来る見込みである。この観光客の急増に伴う膨大なゴミ、車輌による大気汚染、河川の水質悪化、ホテル建設による自然林破壊、歴史景観の消滅など、周辺環境の劣化は著しいものがある。遺跡を管理するアプサラ機構(アンコール地域遺跡整備機構)は、遺跡内に駐車場、トイレ、新バイパス道路を造っているが、追いつかない状況である
アンコールには依然危機が存在... の続きを読む
どの航海でも韓国人乗客が圧倒的多数を占めているため、イベントの進行はすべて韓国語で行われるが、マジックショーなどは言葉の壁がない。乗客対抗歌合戦なども行われるが、これはコリアンウオッチングとしては最適。似たような顔をしているけど、「ノリや仕草は日本人とえらい違いだな〜」あるいは「こういうところはそっくりだ」と発見することも多い。また、大阪出港一時間後に夕方の明石海峡大橋を通過、日が暮れた後はライト
韓国人乗客が圧倒的多数を占めている... の続きを読む
思わぬ出会いのあとにたどり着いた「プリトヴィチェ湖群国立公園」は、その名の通り、一六の湖が階段状に連なり、湖と湖の間は滝であったり、森の間を流れる渓流となって結ばれているという、非常に珍しい光景を呈した実に美しい自然公園であった。湖の色はエメラルドグリーン。魚影が濃く、手ですくえる距離に大きな淡水魚が群れをなしている。公園内の移動手段は環境保全に配慮した電気バスと、一番大きな湖の両端を結ぶ船のみ。
絶景だったプリトヴィチェ... の続きを読む
冬の荒れ狂う日本海と、その激しい波濤が浜辺に砕け散るシーンが、カラオケなどで演歌のバックの映像で出てくることがある。それがまさに大多数の日本人が抱く日本海のイメージだ。つまり日本海=荒れる、そしてそこから日本海は暗い、というネガティブイメージも派生し、ついには「ウラ日本」なんてありがたくない名称まで、この海に面した地域はいただいてしまうハメになった。たしかに真冬の日本海はシベリア寒気団や爆弾低気圧
春から秋は最高のクルーズエリア... の続きを読む
一九九五年時点で世界遺産の登録件数は五六八件であったが、二〇〇五年には八一二件になった。一〇年で五割近い激増ぶりである。世界遺産はいったいどこまで増えるのだろうか?〇五年七月、東京で松浦晃一郎ユネスコ事務局長の講演があり、事務局長はその中で「ユネスコ内部で、登録件数の上限の議論を始めている」と語った。すでに、年に一度の世界遺産委員会で審議する件数について議論が進んでいて、二〇〇〇年の世界遺産委員会
どこまで増える!?世界遺産... の続きを読む
八〇パーミルと一口に言うが、普通の鉄道がおおむね二〇パーミルを超えれば「急勾配」と呼ばれることを考えれば、まったく法外な急坂である。幹線鉄道では原則的に二五パールまでに抑えられているし、普通鉄道の建設規程でも上限は三五パーミルであるため、それを超える場合は特別に認可を受けなければならない。そのような急勾配路線を走る箱根登山鉄道では電気ブレーキ、空気ブレーキ、手動ブレーキ、カーボランダムーブレーキ(
何重ものブレーキを装備... の続きを読む
寝台列車は、私が子どもの頃は「憧れの列車」であった。横浜市に住んでいて、何本ものブルートレインが健在な当時のことだから、夕方の横浜駅で思いがけず「さくら」「みずほ」「はやぶさ」「富士」など、九州へ向かう寝台列車が停まっているのにしばしば遭遇し、ドキドキするほどの感激を覚えたものである。行先表示は「長崎・佐世保」「西鹿児島」「熊本」など九州各地の駅名が表示されていた。まだ明るい今の時間からずっと夜を
寝台列車を楽しむ... の続きを読む
いきなり、ええっ!?と思った方も多いのではないだろうか。何しろ移動手段といえば飛行機、鉄道、あるいはマイカー……と、ここまでは思い浮かべることができるものの、「フェリー」と連想する人は、かなり稀な部類・物好きに属する者と見られる国である。年末年始やお盆などのUターンでも飛行機や鉄道の予約状況、そして高速道路の渋滞などはメディアに登場するが、フェリーに触れられることはNHKをはじめ全国メデイアではま
フェリーは最強の移動手段である... の続きを読む
マニラ行きのセブパシフィック航空は、予定より30分も早く到着した。正式にはニノイ・アキノ国際空港と呼ばれるマニラの空港である。到着便が少ないのか、イミグレーションはがらんとしていた。乗客がブースに並びはじめると、職員がどこからかやってきて、イミグレーションのブースに座るというゆるさだった。「もうアジアだな」着ていたセーターを脱いだ。僕の後ろに並んだのは、中年の男性グループだった。「ありゃなんや。あ
LCCは、ようやく日本に乗り入れたばかり... の続きを読む
ニューヨーク行きのエアリンガスは、予定時刻通りに離陸した。飛行機は、通路が2本ある大型機だった。しばらくすると、機内映画の上映もはじまった。最近の既存の航空会社の飛行機は、前の座席の背にモニターが組み込まれていることが多く、50を超えるビデオのなかから、好みのものを楽しめるサービスが広がっている。エアリンガスは、さすがにそこまでのサービスはなかったが、モニターが天井から下りてきた。もっとも日本語の
有料の機内食に慣らされた身... の続きを読む
ようやくみつけたホテルのフロントで、「じゃあ、ほかを探すよ」というには、シャルジャのホテルは少なすぎた。その目の昼、街を歩いてわかったのだが、このホテルから見ると裏手にあたるキングーファイサルーモスクヘの道に沿って3軒のホテルがあった。その後、街なかをかなり歩いたが、計4軒のホテルしかみつからない街なのだった。そんな僕の顔つきから察したのか、フロントの男性は、「アパートタイプなら300ディルハムで
シャルジャはホテルよりもアパートのほうが多い... の続きを読む
日本旅館の料金体系を複雑にしている大きな要因として、食事の問題がある。ホテルなら、宿泊料=部屋代だが、旅館の場合は多くが食事付きの料金、いわゆる一泊二食付きの料金をいうのが普通である。部屋代、夕食代、朝食代、これらを合わせて幾ら、と表示するわけだ。で、更に厄介なことに、日本旅館の部屋や食事は均質なものではない。だから表示された料金のうち、部屋代は幾らで食事代は幾らなのかが、皆目解らないのである。セ
部屋代と食事代が明瞭でない日本旅館... の続きを読む
仕方なく、携帯とカギ、サプリを置いて目印にし、財布だけを持っていく。と最初から気苦労が絶えないのだ。では何故ひとり客は窓際のいい席に案内されないのか。理由は簡単。店内の空気が暗くなるからだ。ビュッフェレストランというのは、賑やかで、かつ、愉しげな食事風景でなければならない。中でも朝のそれには爽やかさも大事だ。カップル、ファミリーだと、食事している姿がいかにも軽やかで、愉しそうなのである。「そんなに
ひとり旅に「〜放題」はタブー... の続きを読む
駅弁売り場を横目に、一且、改札口を出る。向かうはデパ地下だ。先ずは同じ駅ビル内にある高島屋。ここで調達するのは名古屋名物「ひつまぶし」。簡単に言えば鰻重の変化球。中央コンコースから高島屋の店内に入って地下一階へ急ぐ。寿司、弁当コーナーの一角から早くも鰻やらカレーやらの芳ばしい匂いが漂って来る。僕はこのデパ地下の匂いが大好きだ。いろんな匂いが混ざり合う中から、これは鰻、これは焼売、これは寿司、と嗅ぎ
デパ地下で昼めし調達... の続きを読む
ドイツのブリュールにあるアウグストゥスブルク城という世界遺産があり、海外旅行先としても有名です。18世紀にケルン大司教のために建設された宮殿ですが1727年から大規模な増築を行い、名実ともに大司教が住むにふさわしい宮殿となりました。外見はシンプルかつ細部にこだわっているのですが内装はロココ様式と呼ばれるとにかく派手な装飾が施されています(他の大司教の宮殿も豪華なため、相変わらず大司教の居住性などあ
ドイツの海外旅行先にある世界遺産... の続きを読む
海外旅行ほんの2、3秒のスキがあれば持って行かれます。そんなことが無いように「置き引きされないコツ」教えます。その1:カウンターで受付・両手がふさがるときは足の間にはさむ。その2:駅や空港での長い待ち時間・荷物はベンチとバッグをワイヤー式錠でつないでおく。その3:少しの時間ベンチに座るという時はキャリーバックを背もたれにする&ハンドバックは持ち手を足にひっかける。体とバックが一部分だけでもくっつい
海外旅行?「置き引き」に注意!... の続きを読む
私のお気に入りコースは、まず九龍サイドから天星小輪に乗って香港島に渡る。対岸に林立する摩天楼が目前まで迫って下船すれば、正面の香港上海銀行、通称「蟹ビル」前の徳輔道がドラムの乗り場だ。電停に立てば、次から次へとドラムはやって来る。でもすぐには乗らない。私が乗りたいのは「北角」行き。よし来たぞ。停まるや否や飛び乗って、一気に階段を駆けにがり2階席へ。なんたって2階は眺望抜群の展望席。繁革な人通りを見
私のお気に入りコース... の続きを読む
いよいよ乗車である。美人服務員に笑顔で迎えられるが、内心は緊張でドキドキだ。恥ずかしながら今から40年ほど前に、手に汗握りながら、初めて東海道新幹線に乗った時の恐怖心と緊張感とを思い出す。座席が新幹線と同じ3人掛けなのでなおさらだ。「プッシュッー」とドアが閉まる。と同時に車体が5センチほど浮き上がったかな?と思いきや、その時すでにSMTは滑るかのように動き出していた。周りの風景が広々しているのでス
内心は緊張でドキドキ... の続きを読む
山梨県の「クアハウス」からは、糖尿病・肥満者に有効である報告がみられる。対象は男女六名で平均年齢四九・一歳、利用頻度は週三回、運動は自転車エルゴメーター一五〜四五分、トレッドミルを五〜二〇分用い、各個人の体力に応じて運動によるエネルギー消費量の合計を一〇〇キロカロリーとし、温泉入浴(アルカリ性単純温泉)は、全身部分浴計一〇分、箱蒸し五分、高・低温浴槽を交互に歩く交代足浴五周、低温の運動浴一〇〜二〇
糖尿病・肥満にも有効... の続きを読む
山梨学院大学に勤めていたときのことだ。ある六月の日の午後、JR中央本線の酒折から普通立川ゆきに乗っていた。笹子トンネルを越えると、風景が一変した。叩きつけるような雨が降っている。その雨とともに、全山の緑がみずみずしく萌え立つような生命感を脹らせている。通勤で何度も往復しているはずなのに、まるで初めて乗ったかのように、車窓から眼が離れなかった。いまはなき東京発熊本ゆき寝台特急「はやぶさ」に乗ったとき
音楽と車窓... の続きを読む
JR『湘南新宿ライン』の運行開始をあげている。池袋から乗り換えなしで横浜へ、横浜から池袋ヘ一直線というルートによって、両校とも通学範囲が広がり優秀な生徒が集まったから、という見方だ」と述べている。おもしろい指摘である。池袋、新宿、横浜を経由するJR湘南新宿ラインの運転が始まったのは二〇〇一年十二月、ダイヤ改正により本数が大幅に増えたのは○四年十月であった。中高一貫の聖光学院や、中学、高校ともに入試
東大合格上位校と鉄道... の続きを読む
『ロシア号』はモスクワ仕立てで乗務員も全員モスクワ所属。もちろん、あのガーリヤもである。対する『バイカル号』はイルクーツク始発のモスクワ行き。列車も乗務員もイルクーツク所属だ。イルクーツクはシベリアのパリと謳われる美しい街である。『バイカル号』はそんなイルクーツクの気風を受けて、物がないロシアにあっても、精一杯おしゃれしているように感じられたのである。コンパートメントに落ち着いたところで、楽しみに
ベリア鉄道で念願のティータイム?... の続きを読む
実際の旅か終われば、それでおしまいではない。旅行中に撮影した写真やビデオ、旅先で入手したチラシや入場券の半券、スタンプ、領収書、絵葉書など。様々なものを広げながら、ちょっとしたエピソードやいい話、失敗談などを思い出しなから時間を過ごす。これは実に楽しいものだ。他人から見ればつまらないガラクタのような品物であっても、旅の記念であれば、宝物のように取っておきたくなるものだ。それを、どこでどのように手に
旅の記録は思い出とともに... の続きを読む
電化が一部の幹線を除いて、まだそれほど進展していなかった昭和三〇年代に、都市近郊の非電化路線で、ラッシュアワー対策として使用されたディーゼルカーに、キハ30系という車両があった。電車のように片側三扉で、しかも両開き、面白いことにドアが車体の外に出たままという妙なスタイルだった。関西本線や首都圏の八高線、川越線などで使われていたが、いずれも電化されて不要となり、千葉県下の久留里線が最後の活躍の場とな
二〇〇九年、キハ30系は旧国鉄カラーに模様替え... の続きを読む
阿呆旅行最終日の今日は、平成二〇年一月一九日金曜日、枕崎を発って四日目の朝である。残された行程は、北海道の人、函館よりひたすら北上、ロシアとの国境の町、最果て稚内へと至るだけ。ただ、その距離は、七〇〇キロもある。東京〜岡山間に匹敵する距離だ。北の大地というだけに、やはり北海道は広い。浴衣から自前の洋服に着替えて食堂車へ。むろん、朝飯を喰らうためである。朝定食のお値段は和洋共に一六〇〇円。昨夜の大散
食堂車を連結した列車... の続きを読む
七、八両編成の「しおかぜ・いしづち」の最後部に乗っていた人が「宇和海」に乗り継ぐには、ホームを一で○メートル前後も歩かねばならないのが難点だが、階段をしることを思えば、楽である。なんだ、ただ列車を縦に二本並べるだけのことか、とたいした技でもないように思われる方も多いかもしれない。しかし、転がり摩擦抵抗が小さいゆえに急停車が利かない「鉄道」では、一定の区間(一つの閉そく区間)に一つの列車しか入れない
例外的な信号機の使用... の続きを読む
水戸行きの列車が到着して少しすると、郡山行きの列車が入ってきた。確かにこの駅の構内では、右側通行になっている。今度の列車もカラフルな新型車両で三両もつながっている。しかし、どの車両も満員で、座るのは厳しそうだ。何とか二両目の通路側の席に座れたが、お盆が近い時期なので、帰省らしく大きな荷物にお土産をたくさん手にした客が目立つ。そのせいもあって混雑している。常陸大宮あたりで少し車内がゆったりしてきた。
車内は帰省ラッシュ... の続きを読む
広電には多くの系統かある。どれに乗ったらいいのかな、と思っていたら、系統番号六の江波行きの電車が出発を待っていた(広電では六号線という)。行先表示には、江波行きの脇に赤字で紙屋町・原爆ドーム前と添え書きがある。これは便利で親切な方法だ。広島市内の地理に不案内でもよく分かる。乗り込んだのは、たった一両だけの旧型車両で、ステミフを上って車内に入る。バリアフリーの低床式車両が増えているので、余計古めかし
路面電車は街歩き感覚... の続きを読む